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 (同窓会報第25号 2008年5月30日発行)


<巻頭言> 「OBIの学習環境整備に尽くす」  教務主任 福井誠  

 OBIニュース22号、増田学院長記載の巻頭言「18年目を迎えるOBI」には、お茶の水聖書学院の設立経緯が記されています。その流れの中で、今年も4名の卒業生を加え、累積合計163名の卒業生を送り出すことができました。OBIの卒業生の多くは学びを生かし、教会に仕えていますが、さらに学びを重ね、教会を建てあげる働きに携わるようにもなりました。主が増田学院長をお立てになり、ここまで導いてくださったことに感謝するものです。
 さてOBIは、昨年福音主義神学校協議会に加盟し、聖書教育機関として福音主義神学校諸校の認知を得ることができました。世良田副学院長、藤原副学院長の働きを主が豊かに用いてくださり、福音主義神学校協議会に好意的に迎えられたことは、大変大きなことでした。これをもってOBIはさらに公共性のある学舎として、学生の学ぶ意欲に応え、諸教派・教会の牧師に仕え、支える者を送り出すように整えられていきたいものです。そして同時に、他神学校の認知に応える、カリキュラム内容を整備し、近い将来教職者を養成するコースを設け、学生層の幅を広げていきたいと願っています。
 考えてみれば数年前より手がけてきた多くの事柄は、こうした公的聖書教育機関としての整備を進めていくものであったと思わされます。たとえば、学院生・同窓生の多くの方々のご協力により、この1年間で図書の貸し出し環境を整備出来たこともそうです。神学校教師の重要な働きは、意欲ある学生に対して学びの方向性を与えることであろう思います。ですから、図書環境が整備されていくことは、聖書教育機関にとっては最重要課題であろうと私は思うのです。ことにOBIは聖書科の通信教育の門戸を開いております。地方にて働きながら通信教育で大学を卒業した私にとっては、専門書を得る苦労がよくわかります。地方の大きな図書館でも、なかなか専門書は手に入らず、論文を書く際にはほとほと困ったものですから、大学に図書を請求し、送られてくるシステムには非常にありがたみを感じたものです。そういう意味で地方の学生も視野にいれて充実した学習環境が提供できることを願い、有志の助けにより、進められた図書情報のデーター化とセルフ貸し出しシステムの開発は、これから多いに活かされて行くものとなるでしょう。
 また、すでに述べたようにOBIは聖書科通信のコースを開設してきました。3年実績を積んだというよりも、3年かけてようやく科目数も何とか揃い、これからコースを提供できるようになったというのが本当です。そして時代は、いやがおうにも情報化を進めています。中学生の我が娘や息子も、パソコンを自由自在に扱い、塾のレポート提出や履修登録をやる時代です。そういうすぐ後から押し寄せてくる時代の波を考えると、学校教育機関の教育や管理のあり方を、先を見通して構築していく必要があるのでしょう。そういう意味では、ネットコースの経験を土台に、この1年間で「おびねっと」を開発し、obi-net名のアドレス配布をなすことができたことも、重要なことでした。「おびねっと」は、国立情報研究所が、小学生でも利用できるシステムをうたい文句に、大学教育機関向けに提供しているリソースを用いて開発したものですが、そういう意味では、OBIも日本の大学教育機関の動きと共に、これからの教育運営・管理のあり方を考えていくことになると思います。まだまだ先の見えにくいIT化の動きを考えながら、講師、在校生、卒業生が自由に学びと情報の交換ができる、新しい学習共同体作りを進めていくことが出来ればと、願わされているところです。
 なお、お茶の水はやはり地の利のよい場所ですから、東京の地の利を生かした聖書教育機関であることをも考えていく必要があることでしょう。ともかくも、このような複合的なビジョンのもとに働きを進めていくためには、OBIの同窓生が、卒業後もOBIを愛し、OBIを育てていただくこと抜きには考えられないことです。これまでも経済的に支えてくださったことを感謝していますし、また実際的な奉仕などの援助をしてくださったことも感謝です。皆さんの心遣いをありがたく思いつつ、なおも助けていただきたく思います。